車どうしの追突事故の被害者となりました(軽微)。
初めて交通事故当事者になってみて、当日とその後の事故処理について記録として日記形式で記載します。
※物損事故のみで人身的な損害は全くありませんでした。
事故発生当日と翌日についての話はこちら。
アジャスター到来
事故から約1週間後、相手方保険会社委託の損害調査の方に、自車の損害状況を見てもらいました。
今回の事故は、信号待ち停車中に相手に追突された、相手方が100%過失の過失割合10:0の事故で、損害調査の方は相手の保険会社の方が準備した損害調査の方になります。
損害調査の方は、アジャスターというその道の専門の方です。
アジャスター:自動車事故が起きた際、保険会社から委託を受けて自動車の損傷状態を調査し、損害額の認定を行う専門家。また、物損事故調査員として弁護士の指示のもとで示談交渉の補助業務行ったり、時には裁判所などから報告書の提出や意見を求められたりするなど専門性が高い。この仕事に就くには日本損害保険協会が定める「技術アジャスター資格試験」に合格する必要があり、自動車整備や道路交通法などの法律、自動車保険の詳細の知識、自動車修理の見積もり作成能力などが求められる。
アジャスターの方に一通り見てもらったところ、「外見はそうでもないが、結構な衝撃を受けた形跡がある」とのこと。
「樹脂バンパーがそんなに損傷無いように見えるのは、柔らかいため復元しているためであり、衝突の際には相当へこんで内部まで損傷が及んでいる」との見解でした。
相手はクリープ現象でぶつかったと言っていましたが、「クリープ現象ではこうもならないだろう」と。
「修理は、バックドア、バンパー、バックパネルの修理が必要になり、板金でも直せるかもしれないが、ディーラーだと交換を推奨される可能性が高い。パーツの入手価格にもよるが、ざっと40万円は超えるのではないか。」
事故車扱いになるのか確認したところ、「”修復歴あり”になるだろう。下取り価格も修復歴ありということで買い叩かれやすくなるだろう」とのこと。
(事故車という言い方はしないそう。事故したままほおっておかれているならいざしらず)
修復歴ありとは。骨格部位に損傷があるもの、または修復、交換されているもの。骨格部位とは、溶接接合されているフレーム(サイドメンバー)、クロスメンバー、インサイドパネル、ピラー、ダッシュパネル、ルーフパネル、フロア、トランクフロアなどのこと。今回は、トランクフロアまで損傷が及んでいるので直しても「修復歴あり」になるとのこと。
アジャスターの方は自動車愛のありそうな方でした。
約10年間無事故で綺麗に乗って大事にされていると褒めても頂きました。
そんな10年間色々思い出が詰まっている車を(初めて買った車なのでより思い入れがあるのですが)、そろそろ乗り換えを検討していたとはいえ、こんな形で手放すことになるとは残念に思います。
そして、そんな大事に思っていながらも、より高い見積もり(=より深い損傷)を望んでいる、自分。
相手方保険会社が準備したということで少し警戒していましたが、立場は中立、第三者的視点でしっかり診ていただいている印象でした。
保険会社から修理代金の提示
アジャスターの方に観てもらってから二日後、相手の保険会社から連絡がありました。
「修理代は約46万円と見積もられ、車の現在価値は約53万円だけど、修理代がもしそれ以上かかるようでもある程度はこちらで面倒見ます」とのこと。
(ブログなので万円単位としていますが、実際のやり取りは円単位です)
まず、走行距離が5万キロ程度と少なめとはいえ、10年目の車の現在価値が約53万円もあることに驚きました(事前にアジャスターの方から聞いてはいましたが)。
今の車を、新車への乗り換えでディーラーに下取を頼むと、事故前だったとしてもよくて15万円とかでしょう。
いろいろ整備するとはいえ、下取りってかなり安く買い叩かれるんだなーと変に感心。
ただ、近々乗り換え予定のため、完全な修理は望んでいません。
「廃車扱いとして乗り換えを検討している」と伝えると、「では、修理代としての約46万円を支払ってあげることはできます」という、金恵んでやるスタンス。
こちらが金をせびっている方で、相手は恵んでくれる方かと一瞬勘違いするほどの態度です。
いや、こちらは路上でいきなりぶつけられた方なんだけど。
10:0の事故でこんなだから、こちらにも非がある場合の交渉とか、相当大変なんだろうなと思います。
少しイラっとしたので、「バックドアが閉まらなく乗れない状況である、代車を借りる必要がある」と交渉。
「代車を手配するか、代車代として払うなら1日あたり3,000円になる」とのこと。
「今から新しい車を探してもしばらく時間がかかる」と言うと、「私の力で特別に2週間のみなし代車代として42,000円までなら払ってあげられます」と。
100%被害者の自分が恵まれる立場なのか釈然としないものの、計約50万円であればそこまで悪い話ではないので飲み込む余地はあります。
しかしイラっとしてしまっているので、冷静に改めて考えるためにも回答は後にするとして一度電話を切りました。
事故処理を終えて
下取15万円程度の車が、事故によって下取0円となってしまいましたが、修理はバックドアが閉まる程度の限定的な修理で対応する予定なので、35万円(50万円-15万円)までは要さないはずです。
もしかしたらもう少し粘れば、更なる修理代の引き上げも可能かもしれません。
しかし事故のことはさっさと終わらせたいし、横柄な保険担当者とも喋りたくない。
冷静に改めて考えても、現金約50万円の修理代で示談となるのであればさっさと手を打ってしまってもいいと結論付け、飲み込む旨を横柄な保険担当者に伝えました。
今回の教訓をまとめると以下のとおりです。
- チャイルドシートは必須
- 自賠責保険証書がちゃんと車載されていることを確認する必要
- 自賠責保険証書が見当たらない場合は即刻再発行を
- 車の現在価値は思ったより高い可能性がある
- 保険契約者の満足度が高い自動車保険が、事故相手の満足度が高い保険会社ではない
以上、たまたま今回の事故は、人身に損害が無かったこと、自分の車が乗り換え間際であったこと、相手が任意保険に加入しているまともな人だったこと、から幸運な事故だったと言えるかもしれません。
しかし、自分は全く悪くなくとも時間は取られるし、気持ち的にも凹むし、交通事故にいいことはありません。
安全運転を心がけるとともに、今後事故に巻き込まれた際のいい予習になったとして、気持ちを整理することとします。